Forget for get

呼吸と体を通して、自分を思い出すこと、それは「自分」を忘れること。呼吸と日々の食事でHIVとともに生きる心と身体をケアする松永真美が、生きることを活かすこと、「生活」について綴るつれづれブログ。

生活(=生を活かす)に役立つ羅針盤、サットヴァ、ラジャス、タマス

ヴェーダからの学びって、人生にそのまんま役立つことだらけなんですが、
サットヴァ、ラジャス、タマスという物質のもつ3つの質の概念は
役に立つ&よく使うランキングのかなり上位にいます。

マイロハスの記事でざっと説明しました。
文字数の関係で、ざっと、なんで、補足します。ので、長くなります。

www.mylohas.net

 

私たちの身体や心って、環境やその他周りの物質にものすごく影響を受けています。なので、たとえば何かを食べたい、と思ったときに、ああこれは身体が必要っていうことなんだ、と思ったりするんですがもちろん、実際に身体が必要としているっていうこともあるんですが単に周りの影響で食べたい気になっているだけで、実は身体はそれを欲していないっていうことが多々起きます。ショートケーキが食べたい、うん、いまは心身をゆるめるために必要なんだわ、なんて納得して食べてみたら胃がもたれた、とかね。ありますよね。

 

物質自然は徳、激情、無知という三様式で成り立っている。剛勇の士アルジュナよ、生命体が物質に交わるとこの三様式によって束縛される。

『バガヴァッド・ギーター』14章5節

 

私たちの心身を含むすべての物質は、徳(サットヴァ)、激情(ラジャス)、無知(タマス)3つの質(トリグナ)を持っています。身体を持ってこの世に存在している以上、これらに影響されます。つまり、どんな環境にいるか、どんなものを身につけるか、どんなものを食べるかなどに、私たちの心身が左右されるのは、もうどうしようもないことなんです。なので、そういう影響があるっていうことを知って、その上でどうするか、が大事になります。

 

ときには徳の様式が優勢で激情・無知の様式を制し、また激情の様式が優勢で徳・無知の様式を制することもある。そして無知が勝り徳・激情の様式を制する場合もある。バラタの子よ、三様式はこのように常に競い合っている。

『バガヴァッド・ギーター』14章10節

 

で、この3つの様式は、いつも競い合っている、と。どれかが増えればどれかが減るわけです。3つに優劣はないんですが、マインドフルに生きることを目的とした場合には、サットヴァ優勢がよいですね。では、この3つの様式の特徴をみてみましょう。



サットヴァ優勢

・与えることに喜びを感じる。
・意志を持って行動するが、こだわりすぎず、結果に執着しない。
・物事をあるがままに受け取る。
・受け取った情報に心身が影響を受けていることを知っていて、心が激しく揺れ動いたとしてもそれが単なる反応だと知っている。
・偽自我意識を持たず、決意、熱意、成功、失敗に左右されない。
・本来の自分とつながりやすくなる。

 
ラジャス優勢

・結果に一喜一憂する。
・楽しむために渇望的になる。
・物質的利益のために自分磨きや努力、修行をする。
・何かを得たい、達成したいという欲望が強い。
・自分の望みを満たすために行動する。
・誰かと比べて競ったり、喜怒哀楽などの感情や嫉妬に支配されたりする。

タマス優勢

・気分が落ち込みがちになる。
・向上心がなくなり、努力を嫌う。
・自分を責める。
・他者を傷つける
・短気になり、無知さゆえに暴力的な言動に走ってしまう。
・自分がそんな状態であることに気づけない。


サットヴァな食べものや衣服、環境のもとでは、心身はサットヴァが優勢になりますし、ラジャス、タマスの場合もおなじです。心身をとりまく物質や環境の持つこの3つの質から影響を受けることは避けられないんですが、でも、それはつまり、心身の状態を外側からコントロールすることができるということです。サットヴァな心身になりたいのであれば、サットヴァな食べ物や衣服、環境を選べばいいということなのです。結構簡単です。

 

『バガヴァッド・ギーター』によれば、3つの質のどれかだけを持つ生命体はありません。ただし、基本となる質があり、人間はラジャスの質が強くあります(そのため、ラジャスなものに惹かれる傾向にあります)。成功するためにがむしゃらになったり、何かを所有したいと思ったり、恋愛したり、もラジャスの質の現れです。また、たとえばビジネスで成功するために、とか、何かを得るためにマインドフルネスや瞑想を行う、というのも、ラジャスの現れ。ちなみにギーターによれば、ラジャスな行動の結果は「悲惨な結末」とのこと(笑)。まあ、ギーターは現代の私たちにとっては辛口なんですが、結果に執着してなにかをすると、そのプロセスを楽しめないんで、それはつまり、今を楽しめず、ハッピーかどうかが、自分でコントロールできない「結果」次第になる、というわけですね。悲惨っちゃあ悲惨ですね(笑)。


ラジャスの根底にあるのは、自分には何かが欠けている、という思い込みです。で、その欠けているものを他者で埋めようとし、それを失わないようにコントロールしようとする、と。さらに、何かを得てそれを保持することには快楽が伴うため、さらなる快楽を求めて、それはいずれ執着になって苦しくなってしまうという循環が生まれます。ちなみにサットヴァ優勢なときは、こだわりはあっても、それに執着はしません。うん。こだわりと執着ってちがうんです。そこ、結構勘違いされがちかなと思うんですが。

あと、感情を自分自身だと思い込んで、そればかりを追っていくのはタマシック。ヴェーダでは、感情は自分自身とは考えません。つまり、自分でないものを自分、と思い込んでいるという無知(タマス)な状態ということです。

なんか、ラジャスやタマス、あっちゃだめなものみたいに見えそうですが、あくまでも優勢になるとこうなる、ということです。程よい分量であれば、ラジャスは行動する力を生みますし、タマスがないと眠れません(ただ、眠りから覚めたあとはタマスが優勢な状態。朝起きたらシャワーを浴びてタマスを流すと、サットヴァよりになります)。

サットヴァ優勢でラジャスとタマスが適度にある、というのがマインドフルに生きやすいバランスかなと思います。


サットヴァなものに囲まれてれば、自然とサットヴァになるんで、下の表を参考に、ちょっと試してみると面白いかもしれません。で、サットヴァ優勢になっているときは、自然とサットヴァなものが欲しくなるので、サットヴァになっていけば、サットヴァな流れに自然となっていく、という感じです。ラジャス、タマスのときもおなじです。よく、ベジタリアンになりたいけど、どうしても肉がたべたくなってしまう、という話を聞くんですが、そういうときはまず五葷をやめることをおすすめしてます。下の表にある通り、たまねぎやにんにくなどの五葷って、タマスなんです。で、これらをとっていると、タマスな肉類を欲しくなるというのは、まあ当然と言えば当然なわけです。

 

 

サットヴァ

ラジャス

タマス

食べ物

水分、脂肪分に富んだ作りたてのもの。新鮮な果物、野菜、豆、穀物、倫理的な環境でとれた牛乳、バター、生はちみつなど

辛味、苦味、酸味の強いものや刺激的なもの。味が濃すぎるもの。強い香辛料、コーヒー、紅茶、塩、チョコレート、卵など

鮮度が落ちたものや作ってから3時間以上経ったもの。ファストフード、肉、魚、アルコール、たまねぎ、にんにく、酢、たばこなど

衣服

天然素材

化繊

皮、毛皮製品

住居

田舎

都会

繁華街

音楽

クラシック

ロック

ブルース・パンク

スポーツ

合気道、ヨガ、水泳(他者と競わないもの)

テニス、サッカー、野球、球技(勝敗を決めるもの)

ボクシングやプロレスなどの格闘技(暴力的なもの)

 

食べ物は、ちょっと難しくて、たとえば野菜は基本的にはサットヴァなんですが、これを激辛に調理すればラジャスになります。甘過ぎず辛すぎず、適度な味付けの野菜料理はサットヴァですが、作ってから3時間以上経つとタマスに。素材も味付けもサットヴァだけれど、イライラした人が調理していたら、ラジャスな食べ物になります。お母さんが愛情を込めてつくったおむすびは、つくってから3時間以上経ってもタマス優勢にはなりません。迷ったら、落ち着いた心で作られたできたての、普通の和食の野菜のおかずと、炊きたてのごはんとお味噌汁、とかいいんじゃないですかね。

私はこの概念、バガヴァッドギーターを通して学んだんですが、サットヴァ、ラジャス、タマスについての本があると友人が教えてくれました。サティシュ・クマールさんの本です。私もさきほどポチりました。きっとギーターみたいに辛口じゃないはず、と期待してます(笑)。

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