Forget for get

呼吸と体を通して、自分を思い出すこと、それは「自分」を忘れること。呼吸と日々の食事でHIVとともに生きる心と身体をケアする松永真美が、生きることを活かすこと、「生活」について綴るつれづれブログ。

今ここ、という現実。過去や未来という妄想。

マインドフルネスのスタートでありゴールでもあるのは、「今この瞬間」にいる、ということです。それはつまり、現実を生きる、ということです。過去や未来は、今この瞬間には存在しません。それは、私たちの頭の中にだけあります。つまり、それは現実ではなく、寝ている間に見る夢と同じようなもの、ということです。

 

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私たちは、私たちの頭の中にある過去と未来の中に入り込んだときに、恐れや不安を作り出します。たとえば、子どもの頃に犬に噛まれると、大人になっても犬が怖い、ということはよくあることです。それはつまり、過去の記憶(犬に噛まれた)をもとに、未来(犬に噛まれるかもしれない)を想像して恐れや不安を感じる、ということです。実際には目の前の犬は、噛み付くことはなく、人懐っこいかもしれません。でも、過去や未来に入り込んでしまうと、その目の前の現実(犬)をそのままに見ること、体験することができなくなってしまうのです。

 

私たちは未来を想像し、その不安から動くことが多々あります。お金がなくなるかもしれない(からつらいけど働こう)、恋人に嫌われるかもしれない(から自分磨きをしよう)、病気になるかもしれない(から食事に気をつけよう)…。でも、今この瞬間という現実に意識を向けたとき、その不安はあるでしょうか。

 

マインドフルネス=静かに座って「無になる」ことではありません。今この瞬間を生きることであって、日々の生活の中で、いつでも実践できることです。そして、今この瞬間をとらえるためには、体感覚が必要です。今この瞬間の手のひらの感覚を感じてみましょう。スマホと手のひらのふれ合っているところでも構いません。では、昨日の手のひらを感じることはできるでしょうか。あるいは明日の手のひらは? それを感じるのは不可能ですよね。過去や未来の体感覚は、思い出すか想像するかしかできません。まずは、日常の中に今この瞬間の身体を感じる時間をつくってみましょう。たとえば、信号待ちの間、電車を待つ間、家から駅までの道のり。足の裏の感覚や呼吸が出入りする鼻の穴の感覚などを感じてみます。

 

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寝ている猫(や人間)のお腹がふくらんだりしぼんだりするのをただ観察してみるのもおもしろいものです。次に、その呼吸に自分の呼吸を合わせてみます。今この瞬間にいるための練習です。