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他者にやさしくあるために必要不可欠なことは、自分にやさしくあること

人にやさしくできないとか、だれかをうらやましく思うとか、だれかのささいな言動にイライラするとか、そんなことがあったとしたら。そんな自分を「ダメな自分だ」と責めるかわりに、もっと自分をかわいがってあげることをおすすめしたいとおもいます。

他者にやさしくあるために必要不可欠なことは、自分にやさしくあることです。

そもそも、人にやさしくできなければダメだ、人をうらやんだらダメだ、小さなことでいちいちイライラしたらダメだ、なんて誰が決めたのでしょう。世間?社会?文化? いえ、自分です。残念ながら、自分なのです。誰かがそう言ったかもしれません。たくさんの人がそう言うかもしれません。でも、それは数あるうちのひとつの意見にすぎません。それでもそれを「その通りだ」と採用しているのは自分なのです。

自分自身に、それが感情であれ考えであれ言動であれ、いちいちこれはいい、これはだめ、と誰よりも厳しいジャッジをくだしているのは、自分自身です。どんなふうに責めれば「効く」のか。どんなところをつかれると痛いのか。それを一番わかっているのは自分です。だから、自分は、誰よりも自分に鋭い矢を向けられるのです。

それがどんなものであれ、自分の中にあるものすべてにちゃんとスペースをとってあげる。よくないこと、悪いこと、ひどいこと、醜いこと。そんなふうに思えるものであったとしても、それを持つ自分にOKを出してあげる。無条件の愛を他者に向けようとがんばるまえに、まずは自分に無条件の愛を差し出す。自分が持っていないものを、人に差し出すことはできませんから。

1年の最後の月です。1年間を振り返ってみるなら、こんなふうにするのがおすすめです。この1年、どれだけのうれしいこと、よろこびを体験したでしょうか。 今年体験した、うれしかったこと、たのしかったこと、喜びを感じたことを、ノートに書き出してみます。10項目くらい挙げてみます。そして、それらのことを体験できたこと、自分にその体験をさせた自分自身を褒め称えます。自分に表彰状を渡すつもりで、自分が自分に対してどんな功績を残したのかを書き記してみます。自分の人生をお祝いして豊かさに光をあてる方法のひとつです。

そして、お祝いと同様に大切なのは、実は「嘆くこと」です。自分がどれほどつらかったか、どれほど大変だったか。1年を振り返れば、いろいろあることでしょう。上司に理不尽に怒られて怒りがわいた、とか、パートナーにこんなことを言われて悲しかった、とか、なんでも、どんなことでも書き出してみます。こちらも10項目くらい挙げてみます。そして、そのときの自分がどれだけつらかったのか、大変だったのかを認識します。感情がわきおこってきたら、それをそのままに受け止めます。それは自分への無条件の愛です。そうしてはじめて、それらの出来事は清算されます。

自分が自分の親友になったつもりで、自分と対話を。うれしかったことも、つらかったことも、そのままに受け止め、ともに喜び、お祝いをし、悲しみ、怒り、嘆きます。

祝福することと、嘆くこと。どちらも、同じように尊い体験です。右がなければ左がないように、上がなければ下がないように、嘆きがなければ、祝福もないでしょう。1年の締めくくりとしてだけでなく、日々のお祝いと嘆きを書き出してみるのもおすすめです。

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毛繕い途中の猫。猫ってよく毛繕いをしているんですが、起きている時間の40%を毛繕いに費やしているというデータもあるそう。私たち人間は自分の体のケアにどれだけの時間を使っているでしょうか。


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