体感覚が戻ると自信(自身)が戻る
身体は自分という本質の表現体です。
身体がなければ、私たちはなにもできません。
それなのに、身体のことはおろそかにしがち。
頭が痛くなれば、痛み止めを飲み、
鼻水や咳が出れば、それらの症状を止める薬を飲み、
そんなふうにして身体が発するシグナルを押さえ込んで、
なんでこんなときに! と自分の身体を責めてみたり。
でも実は、一番大切なのは、身体の感覚なのです。
身体の感覚とともにあるとき、私たちは、今この瞬間に生きることが容易くなります。身体の感覚は、今この瞬間の現実だからです。
だから、個人セッションでもまずは身体から入ります。
体感覚がない状態で、内側を掘っていってもすぐに壁にぶつかってしまううえ、
マインドゲームになってしまうから。
それに、内側を掘るのは終わりがないんです。
でも、身体がととのってさえいれば、おおかた大丈夫。
それでもどうしてもぶつかってしまうとき、はじめて内側を見ていきます。
トラウマやインナーチャイルドの癒しはそこからでも遅くない。
というか、身体がしっかりしてくると、
それらがあっても大丈夫っていう状態になるんです。
それは自分の本質ではないっていうことが体感覚としてわかるから。
夢みたいなものを、なぜか必死に握りしめてたんだなってわかる。
対人関係とか、子育てなんかで相手とどう接したら良いかわからない
そんな場合には、マインドや心の領域にも踏み込むこともあるけれど
でも、まずは身体の感覚を取り戻すところから。
それに、感情ばかりを扱って、それを「感じきる」「感じきらなければ」ってやって
泥沼にはまって鬱みたいになってしまうケースが結構あります。
感情を感じる力だけはつくのだけれど、その筋トレで終わってしまう。
だから、まず身体。
そうして感情や心は「自分」じゃないんだって体感することがすごく大切。
楽な身体や呼吸を体験したり、
その自分でいられるような調整をしたりして、
まっとうな体感覚が戻ってくると、
なんだかわからないけれど自分が信じられるようになります。
自分で自分を信じられる力がかえってくる。
自分で自分を信じて、私はこっちに行ってみるんだって、
たとえ恐れがあっても進める力。
今の自分の呼吸はどんなふうでしょう。
これを読んでいるとき、息を止めたり、肩に力が入ったりしていませんか?
足の裏はどんな感じがしているでしょう?
たとえ目は文字を追っていたとしても、
そのときにも足やお尻や、全身が存在していることに気づいていますか?
目と、そこから入る情報処理に忙しい頭だけの存在になっていないでしょうか?
心との付き合い方を知っていることは、今この瞬間にいる役に立ちます。
でも、身体に意識を向けていること、身体の声を繊細に聞くこと。
それは、たいしたことがないように感じられるかもしれませんが、
実はとても大きな影響があるものです。
まずは自分の身体をととのえることがたいせつ。
注意深くその声に耳を傾け、快・不快をきちんと感じること。
それを基準にした言動をしてみること。
心地よく、自分本来のやさしい呼吸ができているかどうかは、
もっともわかりやすい基準です。
わたしたちには、自分で自分の道を歩く力が標準搭載されています。
今後のクラスなどのスケジュールはこちら
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師と仰ぐ森田愛子先生の本のライティングを担当しました。
とってもやさしく書いたので、気楽に読んでいただけるかとおもいます。
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春が近いね!